知っているようで知らない南極観測隊のリアル【vol.01】ブリザードと「平均−20℃」の世界で越冬生活に密着

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氷を砕いて南極へ向かう! パワフルな南極観測船「しらせ」

南極観測隊が日本を出発するのは11月。隊員はオーストラリアまで飛行機で行き、西海岸の港町フリーマントルで日本からやってきた南極観測船「しらせ」に乗船します。

ただし、ここ数年は新型コロナウイルスを南極に持ち込まないようにと、隊員は横須賀港から「しらせ」に乗船・出航し、約1カ月かけて昭和基地に向かっています。

「しらせ」は優れた性能を誇る巨大な観測船です。隊員が南極で1年を過ごすのに必要な物資を運ぶ機会は一度だけ。そのため隊員だけでなく、燃料や食料、観測などに使用する乗り物など、約1000トンもの物資を積んでいます。

昭和基地の周りは夏でも厚い定着氷(海岸に接して形成された海氷)に閉ざされていますが、「しらせ」は氷の厚さが1.5mまでなら、連続砕氷することができます。もしそれ以上に氷が厚い場合は、200~300m後退してから最大馬力で前進し、氷に乗り上げて割りながら進む「ラミング」という方法で砕氷します。

                        

PHOTO:国立極地研究所

                       

12月下旬頃、「しらせ」がついに昭和基地に到達すると、隊員たちの忙しい日々が始まります。私たちが暮らす日本とは全く異なる別世界、南極。そこでどんな観測が行われ、どんな発見がなされているのでしょうか。

次回は現地での隊員たちの暮らしと、日本の観測隊がこれまでにあげた成果などについてご紹介します。

                

【取材協力】

■国立極地研究所

https://www.nipr.ac.jp/

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